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高齢になるにつれかかりやすくなる病気・障害とそれらに対する住環境整備

高齢になるとそれだけ病気にもかかりやすくなり、複数の病気の治療をしながら暮らしている人も少なくありません。若い頃とは違い、体が痛かったり動きにくかったり。それは、老化によるものもあるかもしれませんが、病気が影響していることも多々あります。若い頃から住み慣れているはずの家なのになんだか不便さを感じるといった場合には、その時の状況に合わせた工夫や整備も必要になってくるでしょう。

ここでは、高齢になるにつれてかかりやすくなる病気や障害、それに対する住まいの整備のアイデアをご紹介します。

 

高齢者に多い代表的な病気

 高齢者の場合、特に以下のような病気になりやすいと言われています。

 ・がん

・高血圧

・糖尿病

・心疾患

・脳血管疾患

・肺炎

・関節疾患

・認知症 など

 

同じ病気でも、症状の出方は人によって違うため、どんな風に環境を整えれば快適に暮らせるのかは、人によって異なります。しかし、それぞれの人の状態に合わせて住環境を工夫すると暮らしが楽になり、安全性も高まるため、症状に合う対策は重要です

 

 

高齢者の病気の症状や後遺症、障害にあわせた住環境の整備のポイント

 病気による症状の出方や後遺症、障害の程度は人により異なります。したがって、限定的になりますが、ここでは住環境の整備のポイントについてご紹介します。

 

脳梗塞で片麻痺が残った方の住環境整備

半身に麻痺がある方は、日常生活のほとんどの動作がこれまでに比べて難しくなります。立つ、座る、歩くなど、ごく当たり前に行っている動作のほとんどは、両手と両足を使っていることからも分かるように、家の中のあちこちで難しさを感じる場面があるでしょう。

 半身麻痺の方は、麻痺のある「患側側(かんそくがわ)」と、しっかり動く「健側側(けんそくがわ)」がありますね。手すりをつける場合、麻痺のある側につけても使うことができません。そのため、トイレやベッドからの立ち上がりは、動く手でしっかりとつかめる位置に手すりがあることが大切です。 ベッドのボタンの操作やテレビのリモコンの位置など、細かい部分かもしれませんが麻痺のある側とそうでない側を意識して住環境を整えていくと、暮らしやすくなります。扉のノブや開ける方向にも注意してみてはいかがでしょうか。

 麻痺によって座る姿勢が崩れやすい方は、麻痺側だけ手すりやクッションをつけて、椅子から転げ落ちないような工夫も良いでしょう。杖や車イスなど、使っている福祉用具が快適に使える環境をつくることも大切です。

 

高血圧や心疾患のある方の住環境整備

ストーブ

できるだけ心臓に負担がかからないように、急激な温度変化の少ない環境を整えることが大切です。例えば、浴室や脱衣室とリビングの温度差をなくすこと、トイレと自室の温度差をなくすことなどが代表的です。

 

糖尿病の合併症のある方の住環境整備

 糖尿病は、高齢者をはじめ生活習慣病の1つとして知られていますが、病気が進行すると視力の低下や感覚障害などが出てくる可能性があります。

 眼が見えにくくなると、足元にあるものに気づかずに転んでしまうことも増えるでしょう。できるだけ室内は明るくして、足元に余計なものは置かず、ひっかかりやすいカーペットや絨毯、すべりやすいラグなどは外してしまった方が良いかもしれません。また、要所には手すりをつけて、安心して移動できるようにしましょう。

 感覚障害が生じると、電気ストーブや湯たんぽなどがずっとあたっていても熱さに気づかず火傷をしてしまう恐れがあります。火傷のあとの治療には時間がかかることも多く、それがきっかけで動けなくなったり感染症が起こったりすることもあるため注意が必要です。寒い時期は、部屋全体が暖かくなるように配慮しましょう。

 

誤嚥性肺炎を起こしやすい方の住環境整備

 できるだけ口腔内が衛生的に保てるように、洗面台を使いやすくする工夫をしましょう。また、飲み込みやすい姿勢で食事がとれるように、電動ベッドの導入や良い姿勢を保ちやすい椅子の使用もおすすめです。

 

関節リウマチのある方の住環境整備

水道

関節リウマチは、若い人よりも高齢の方が発症しやすい病気の1つです。免疫の異常によって関節に腫れや痛みを引き起こし、変形をきたす病気です。特に、手指、手首、ひじ、膝、足首、股関節、肩関節、頸椎はリウマチが起こりやすい場所であり、手指のこわばりや痛み、変形によって日常生活のあちこちに不便さを感じる方は多いです。

 関節リウマチの場合、症状が進行していく病気のため、できるだけその進行を遅らせながら上手に付き合っていくことが大事だと言われています。住まいでできる工夫は、気がついたものからコツコツと工夫を重ねていきましょう。

 特に、以下のような工夫をしている方が多いです。


 ・水道の蛇口はひねるものからレバー式に変える

・ドアノブもレバー式に変える

・襖や引戸はスライド式のドアに変える。レバーの操作が難しければ手全体を使って開け閉めできる棒状の取っ手にする


 加えて、握る動作を助ける補助具や福祉用具を上手に活用して、できるだけ関節に負担をかけないようにすることや冷えを防止することも、病気と付き合っていく上で重要になります。

 

認知症がある方の住環境整備

 シンプルで分かりやすいように環境を整えるのがおすすめです。しかし、慣れ親しんだものを新しいものへと変えると、それが原因で混乱してしまうこともあります。長年使ってきた家具など、自分のものだと認識できるものはできるだけそのまま残すことも大切です。

 認知症の方の住環境整備は、とても繊細な配慮が必要になることもあります。介護のプロや認知症に詳しい医師に相談しながら進めると安心です。

  

 

住環境の整備は病気のことをよく知る専門家の意見も参考にしよう

専門家と話す老夫婦

どんな風に住環境を工夫すればもっと暮らしやすくなるかな?と迷った時は、専門家の意見を参考にしましょう。かかりつけの医師や病院・介護施設のリハビリ専門職、福祉用具を扱うスタッフ、介護保険制度を利用されている方なら担当のケアマネジャーに相談してみるのもおすすめです。

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